にゃにゃ山日記

広く浅く

「安楽死」を考える。~「高瀬舟」を例に~

こんにちは😸

 

みなさんは自分の「最期」を考えたことがありますか?

 

今回は安楽死について考えます。ご自身の「死」について興味がある方、ぜひ読んでください。

 

 目次

 

 

そもそも「安楽死」ってなに?

安楽死(あんらくし、英語:euthanasia)とは、人または動物に苦痛を与えずに死に至らせることである。一般的に終末期患者に対する医療上の処遇を意味して表現される。安楽死推進団体に所属し、スイスで安楽死したオーストラリアの環境学・植物学者デイビッド・グドールは「ふさわしい時に死を選ぶ自由」と定義している。安楽死に至る方法として、積極的安楽死(英語:positive euthanasia , active euthanasia)と、消極的安楽死(英語:negative euthanasia , passive euthanasia)の二種類がある。

安楽死 - Wikipedia

 

積極的安楽死とは、患者本人の意思に基づいて、致死量の薬物を飲んだり投与したりすることで死に至らせる行為のことを指します。

 

対して消極的安楽死は、患者の治療を始めない、または始めても後で中止して、死に至らせる行為のことです。

 

加えて、尊厳死という言葉もあります。

これは、前述の積極的尊厳死と消極的尊厳死を合わせてこう呼ぶ場合と、本人が事前に希望した場合についてのみ呼ぶ場合とがありますが、明確な定義はないようです。

 

 

日本で安楽死はできない?

現在のところ、日本では安楽死が法的に認められていません

しかし、日本は安楽死に対する考え方がキリスト教を主とする国より寛容なのです。

 

では、なぜ法整備が進まないのか?

www.minnanokaigo.com

こちらのサイトが非常に分かりやすく解説されていますので、くわしくはこちらをご覧ください。

簡単に言うと、

  • 人権派」や身体障害者団体からの猛烈な批判
  • 日本政治での安楽死のタブー化
  • 日本人は死という決断を他人に任せたいのではないか

ということが原因ではないか、と考えられているようです。

 

 

海外ではどうなの?

次に、海外での「安楽死」について書いていきます。

 

現在はオランダ、ベルギー、ルクセンブルク、スイス、カナダ、アメリカの一部の州で安楽死が実施されています。

さらにこの中でも、スイスでは外国人も安楽死することができます

news.livedoor.com

詳細はこちらのリンクから飛べますので、よりくわしく知りたい方はこちらからどうぞ。

 

 

森鴎外高瀬舟」の安楽死描写

高瀬舟という作品をご存知でしょうか。

中学校の教科書に載っていたという方も多いのではないかと思います。

honcierge.jp

あらすじはこちらのサイトからご覧ください。ここでは割愛させていただきます。

 

この作品は、日本で初めて「安楽死」という題材を扱った作品と言われています。

病気で苦しむ弟の自殺を手助けした兄は、果たして罪人であると言えるのか。

 

筆者である森鴎外は、「百日咳」という病に冒された自分の子供たちを、一人は薬物による安楽死をさせ、またもう一人にも薬物を服用させようとしたと言われています。

この「高瀬舟」は、そういった筆者の実体験を基にして描かれたものなのです。 彼は軍医でもあったため、安楽死について肯定的な意見を持っていたのかもしれません

 

私を含め、中学生のころにこの作品を読まれた方は、その衝撃的な内容に驚かれたのではないでしょうか。

分かりやすい内容でありながら、安楽死について考える機会を与えてくれる作品であったなと思います。

 


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私個人の「安楽死」に対する考え方

結論として、私は安楽死に賛成です。自分が死ぬ時は、不慮の事故などがない限り自分で決めたいと考えています。

一人で寝返りさえ打てないほど、自分の体を満足に操作することができなくなったら安楽死したいと考えます。

 

主な理由としては、まずは「介護されたくないから」です。

日本では、今でも「家族の介護は家族がする」という考えが当たり前になっています。将来ひとりきりになってしまう可能性もありますが、私は家族にお世話してもらいたくはないです。家族に迷惑をかけてまで長く生きたいとは思わないのです。

 

次なる理由としては、「恐いから」です。

思うように体を動かせず、ただ寝たきりで死を待つのは、死ぬことより恐いです。

毎日ベッドの上で過ごして、「生きてはいる」けれど、確実に迫り来る死からは逃げられない。

こうなるのが恐いので、私は自分の口で自分の思いを伝えられるうちに死にたいと考えています。

 

あくまでこれは私の考えなので、人それぞれ「死」に対する考え方は違うと思います。この記事が、自分の最期について考えるきっかけのひとつにでもなれたらうれしいです。

 

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